ラ・バラデール(La Bayadere)

古代インドの王国を舞台にした物語。初演は1877年、ロシアのマリインスキー劇場で初演。

若い戦士ソロルと美しい寺院の踊り子ニキヤの悲劇的な恋の物語!?

しい戦士ソロルは寺院の高僧にも好かれている踊り子(バヤデール)のニキヤと恋に落ちる。そしてソロルとニキヤは想い合い永遠の愛を誓う。(第1幕・第1場面)

の後ソロルは武勇の褒美として美しい娘ガムザッティを紹介され、その美しさに圧倒され婚約する事となる。ガムザッティはソロルに恋人が居ることを知り、ニキヤに金品を渡し別れてくれるように頼むがニキヤは拒否する。ニキヤは反撃にガムザッティを刺そうとするが失敗し逃げ出してしまう。ガムザッティはニキヤを殺すことを心に誓う。(第1幕・第2場面)

ムザッティとソロルの婚約の宴が行われる。そこで悲しみを隠すことが出来ないニキヤであった。皮肉なことにそこで踊らないといけなかったニキヤ。しかし花籠をソロルから渡され喜んで受け取ったニキヤであったが、実はガムザッティからのものであった。ニキヤは幸せな気持ちで踊るが、やがて花の中から毒蛇が出てきてニキヤを噛んだ。ソロルとガムザッティが去っていく姿を見て、ニキヤは解毒剤を断り死ぬ決意をする。(第1幕・第3場面)

ロルは悲しみに打ちひしがれアヘンを吸い、ニキヤと再会する夢を見る。「影の王国」が現れる。戦士たちがソロルの天幕に入りソロルとガムザッティとの結婚式の準備をさせている間、ニキヤの幻がソロルにつきまとい心を乱す事となる。(第2幕)

侶達もソロルとガムザッティの結婚式の準備をし、ついに二人の結婚式が執り行われる。しかしソロルは、まだニキヤの幻に憑りつかれたままで、どうしてもガムザッティとの結婚の誓いを口にすることが出来ない。怒った神々が寺院を崩壊させ、全員が瓦礫の下敷きになる。ニキヤとソロルの魂が永遠の愛に包まれて再会する。(第3幕)

※1920年代以降、ロシアではほとんどの上演で幕の分け方が異なっており、「影の王国」で終わり、ソロルとガムザッティの結婚式で寺院が崩壊する場面を削除している。(上演の度に寺院を崩壊させた場合、代わりの舞台装置を用意する資金が不足していた可能性がある。また、崩壊を技術的に実現させる為の人材不足など様々な理由があるとされている。

プティパ作品の中で最もエキゾチックなものである。

第1幕の見どころ

1場面で、ニキヤとソロルのパ・ド・ドゥがどんどん情熱的になり「愛のパ・ド・ドゥ」となる様子が美しい。ニキヤは体幹の強さと身体のしなやかさが必要な役柄である。とりわけニキヤには、柔らかくしなやかに踊ることが求められており、その様子が存分に見られるのが冒頭の愛のパ・ド・ドゥではないだろうか。

2場面では、ニキヤとガムザッティのソロルを巡っての女の闘いも見どころである。

3場面ガムザッティとソロルのグランパ・ド・ドゥである。ガムザッティはお金持ちのお嬢様なので気品があり、また、ニキヤと愛を誓っていたソロルが心を奪われるほどの美しさを持ち合わせている役柄である。気品と美しさを振りまくガムザッティにうっとりするはずである。(このグランパ・ド・ドゥの後にニキヤを殺す手はずなので、美しさの下に隠した恐ろしさも感じてほしい)勇敢な戦士のソロルが、二人の女性を前にして勇敢では無くなっていく様子も見てとれる。また、お祝いの踊りに「壺の踊り」がある。可愛い踊りで印象深い。

第2幕のみどころ

なんといってもバレエ団のコールドの美しさであろう。月明かりに照らされた舞台で、バレリーナ達が白いチュチュとベールという同じ衣装をまとい、1人ずつ列をなして進みながら踊る場面である。圧巻である。最も印象に残る場面でもある。

第3幕のみどころ

ブロンズ・アイドル(黄金の仏像)が特徴的であり、またダイナミックなソロを踊る。とても印象的でこちらも心に残る場面である。

コンクールVa

コンクールにおけるバヤデールは?

ガムザッティのVa.

「ラ・バヤデール、ガムザッティのバリエーション」とは、第1幕第3場面の婚約式の場面の踊りである。衣装の色は特に決まっていない。お金持ちのお嬢さんなので気品があり、そしてソロルが婚約したほど美しい娘である。ニキヤから勝ち取り婚約したので、強く、美しく、そして自信たっぷりに踊る事を求められる。

※昔は同じバリエーションを違う作品で踊ることがあり、今でもこのバリエーションは、「海賊、メドーラのバリエーション」として踊られる事もある。この時は役柄が海賊のメドーラなので衣装はワンピース型である。

ラ・バヤデール 第1ソリストのVa.

第2幕「影の王国」のソリストのバリエーションである。このバリエーションは白い衣装。コールドの精霊達と同じヴェールをつける場合もある。影の王国はソロルが麻薬で見た幻覚の世界である。そのような影の王国に出現した精霊の踊りである。音楽は悲しいものではないが、ニキヤに捧げて踊る踊りなので切なく、しかしながら踊り特有の華やかな表現は必要となってくる。

ラ・バラデール 第2ソリストのVa.

第2幕「影の王国」のソリストのバリエーションである。このバリエーションは白い衣装。コールドの精霊達と同じヴェールをつける場合もある。影の王国はソロルが麻薬で見た幻覚の世界である。そのような影の王国に出現した精霊の踊りである。音楽は悲しいものではないが、ニキヤに捧げて踊る踊りなので切なく、しかしながら踊り特有の華やかな表現は必要となってくる。

ラ・バラデール 第3ソリストのVa.

第2幕「影の王国」のソリストのバリエーションである。このバリエーションは白い衣装。コールドの精霊達と同じヴェールをつける場合もある。影の王国はソロルが麻薬で見た幻覚の世界である。そのような影の王国に出現した精霊の踊りである。音楽は悲しいものではないが、ニキヤに捧げて踊る踊りなので切なく、しかしながら踊り特有の華やかな表現は必要となってくる。

娘は今、ガムザッティのVa.を練習している。なかなか難しい表現力を要するが、楽しんでやっているので見守っている。(もちろん、ママは踊れないので見守る事しかできない。)これからコンクールの踊りや、バヤデールの発表会を見に行くよ!という方の参考になれば。そしてサンタさんに貰った「バレエ大図鑑」。バレエの歴史や演目やダンサー、様々な情報がぎっしりつまっており、素晴らしい本である。わからない事があるとこうして開き、お勉強している。まさしくバレエの大図鑑である。

バレエ大図鑑 [ ヴィヴィアナ・デュランテ ]

価格:15,180円
(2020/10/6 15:15時点)
感想(0件)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です